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sugar-holic

第20章 久し振りだな

「梢!?」

突然呼び止められて、体が震えた。

だって、この声は。

目を見開いたまま、後ろを振り返る。

すると。

こんなにたくさん人がいるのに。

何ですぐに見つけられちゃうんだろう。

私の目は真っ直ぐにその人を見つめていた。

「やっぱり!久し振りだな!!」

「…強司」

喧嘩別れして以来、ずっと会ってなかったのに。

何でそんなに親しげに話しかけてくるの?

「お前、岐阜に行ったんじゃなかったの?」

「…行ったよ。今日は出張」

「そっか。ちょうど良かった」

そう言って、強司はニカッと笑うと

「会いたいと思ってたんだ」

え!?

突然そんなこと言われて、不覚にも心臓がドクンと大きく鳴った。

会いたいと思ってた?

あんな別れ方をしたのに!?

「今日、時間ある?話したい事があるんだ」

話って何よ!?

そう問いただしたいのに。

口から出た言葉は

「今日はこれから飲み会だから無理」

拒絶の言葉だった。

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