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sugar-holic

第22章 契約して下さい

「ううん。何でもない」

首を振って、頭の中からも強司の影を追い払った。

そのまま黙りこんでいると、倉田くんがふうっとため息をついた。

「…案外、平気そうでしたね」

「何が?」

「ツヨシさん」

せっかく頭から追い払ったのに。

「拍子抜けするくらい、あっさりしてません?」

本当に。

まさかってくらい、普通に、平然とされて…。

気にしてたのは…私だけだったんだろうか。

「話って何だったんでしょうね」

倉田くんの言葉に、今日の強司を思い起こされて…

「気にならないんですか?」

「悪いけど」

倉田くんを見据えて、にっこり笑いを浮かべると

「黙っててくれないかな?」

そう言って、シートに深く腰掛けると、目を閉じた。

今更何だっていうのよ。

ポケットの中に手を入れ、携帯を握りしめた。

今更なのに。

何でこんなに気になるんだろう…。

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