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sugar-holic

第22章 契約して下さい

宿泊先のホテルに着き、カードキーを引き替えてもらう。

指定された部屋に向かうと…あ、隣同士ね。

「お疲れ様。明日は8時にここを出るからそのつもりでお願いします」

「わかりました」

倉田くんが頷いたのを確認して、自分の部屋のロックを解除して

「じゃ、おやすみなさい」

挨拶を残して部屋に入る。

ドアを閉めてそのまま凭れると、自然にため息がこぼれた。

あぁ…もう!!

完全に八つ当たりだ。

倉田くんが悪い訳じゃないのに、あんな言い方して…自分でも情けなくなる。

のろのろと部屋に入ると、荷物を置いて、ジャケットをクローゼットに掛けた。

ポケットから携帯を取り出して、充電を開始する。

充電ランプの赤い光を見ながら…もう一度ため息をつく。

こんなに余裕をなくすなんてね。

自分の行動を思い返すと、苦笑いしか浮かばない。

だけど…

すると、部屋のドアがノックされた。

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