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sugar-holic

第22章 契約して下さい

「…で、何悩んでるんですか?」

私の部屋のスツールに腰掛けて、倉田くんが聞いた。

どう話そうか頭を巡らせていると、缶ビールのプルトップを引いて、倉田くんが小さく笑った。

「愚問ですね。…ツヨシさんでしょう?」

「…まぁ、ね」

愚問とまで言われてしまえば、肯定するしかない。

「さっきの台所が何とかって…」

あ。タクシーの中の話ね。

小さく息をつき、缶ビールを一口飲むと

「この前、浅野さんとこに泊まったとき…」

話始めると、倉田くんの肩がピクンと揺れた。

「ん?」

小首を傾げると、倉田くんが

「どうぞ、続けて下さい?」

そう言って、ビールを口にした。

私は肩をすくめると、缶ビールを両手で持って、目を閉じた。

「すごくきれいなダイニングキッチンだったんだよねぇ」

「…はぁ?」

拍子抜けしたような声を上げて、私を怪訝そうに見た。

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