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sugar-holic

第22章 契約して下さい

吹っ切れた事で、気分的に楽になれた。

「何か、もうちょっと飲みたい。買ってくる」

「付いていきましょうか?」

「平気平気。待ってて」

お財布とカードキーを持って、エレベーターホールの自動販売機へ向かう。

何だ。ビールは一種類しかないんだ。

ビジネスホテルだもんね。

クスッと笑いをこぼし、さっきと同じ銘柄のビールを買って、部屋に戻る。

「ごめん、お待たせ。倉田くんもどうぞ」

缶ビールを渡すと、どうも、とか言いながら受け取って、小さくため息をついた。

「ん?もう飲まない?」

「いえ…ま、いいです。いただきます」

何だろう?

倉田くんの反応が気になって、ビールを飲む姿を見ながら首を傾げてしまった。

すると、私を一瞥して、口元を歪めると

「ま、他のいい男、見繕って下さい」

いい男、って…

「手っ取り早くなら、浅野社長とか?」

揶揄する口調に、即座に反論した。

「それは無理」

「早っ!!」

くくっと笑いをこぼす倉田くんに、慌てて言葉を付け加えた。

「だって浅野さんは…想ってる人がいるから」

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