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sugar-holic

第22章 契約して下さい

すると倉田くんは、机に頬杖をついて目を伏せた。

「あー…成る程。元嫁?」

確信めいた口調に驚くしかなかった。

え?知ってるの!?

私の反応で分かったのか、倉田くんはその姿勢のまま、上目遣いに私を見て

「まあ。リサーチしましたから」

え…仕事相手の事なのに、そこまでする?

「…って言っても偶然ですけどね。浅野企画の子と飲み会した時聞きました」

飲み会…合コンか。

「離婚の原因、浅野企画では知れ渡ってる話ですからね」

「そうなんだ」

真由美ちゃんと飲んでる時も、社長と仲が良い、フレンドリーな社風なんだとは思ってたけど…。

そこまで大っぴらで、大丈夫なのかなぁ…。

ふいに倉田くんが自分の眉間を指差した。

「シワ、寄ってますよ」

無意識に眉を寄せていたみたい。

咄嗟に自分の眉間に手を当てると、倉田くんの笑い声がした。

「残念でした?」

「は?」

突然言われて、何の事か分からなくて聞き返すと、倉田くんは頬杖の手の位置を、頬から首の付け根に変えた。

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