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sugar-holic

第22章 契約して下さい

何も言えず、倉田くんを見つめた。

だけど倉田くんは下を向いたままで…ポツリと呟いた。

「でも、そうじゃないんですね」

「倉田くん…?」

戸惑いながら、声をかける。

すると、顔を上げて…自然に、目があった。

「なぁ」

見つめあったまま、呼び掛けられて…

その目線の強さに、心の奥で何かが震えた。

「アンタが岐阜でやりたいことって、何?」

へ?

そんな真剣な表情で…しかも強司の話の途中で、突然何を聞くのよ!?

「急にどうしたの? 」

「さっき言ってた…岐阜でやりたいことがあるから遠距離は無理って」

あぁ…確かに言ったわね。

だけど、それが何だっていうのよ?

倉田くんの言いたいことが理解できなくて、顔をしかめると、私をまっすぐ見たまま

「恋愛捨ててまでやりたいことって、何?」

さらりと質問された。

「そ…れは…」

すぐに返すことが出来なくて、しどろもどろになりながら言葉を探す。

そんな私を、倉田くんはまっすぐ見つめたままで…

その視線に、ますます焦りが生まれてくる。

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