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sugar-holic

第23章 鬼の霍乱

「そう。それなら、今日はもう帰りなさい」

そう告げると、倉田くんは眉を寄せた。

「…は!?」

「聞こえてるでしょ?早退しなさいって言ってるの」

「何で!?」

「それくらいなら私がやっておくから」

「そうじゃなくて」

「体調、悪いんでしょ?」

その言葉に、倉田くんが怯んで…その反応に納得してしまった。

やっぱりそうなんだ。

浅野さんからの電話は、倉田くんの様子がいつもと違うって話で…

『相当無理してるんじゃない?早いとこ休ませた方が得策だよ』

そう言われて倉田くんを見れば、顔色が悪いような気がしてきて…

「無理しないで、私に任せなさい」

倉田くんの腕をポンと叩くと、ミーティングルームから出ようと背を向けた。

ドアに向かって歩き出すと

「待てよ!!」

切羽詰まったような、焦っているような声。

倉田くんのこんな声、初めて聞いたかも。

あまりの意外さに、足を止めて振り返る。

すると、倉田くんが机の縁に手をかけ、こっちを睨み付けていた。

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