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sugar-holic

第23章 鬼の霍乱

ミーティングルームから営業部に戻ると、その場にいた人がほぼ全員こっちを見た。

「え…どうしたの?」

瞬きをして皆を見返すと、比呂子さんがニヤニヤ笑いながら近寄ってきた。

「何?衝突したの?」

「え?何が!?」

衝突の意味が分からなくて聞き返したら、遥ちゃんと坂口くんが困惑した表情で聞いてきた。

「倉田くん、帰りましたよ?」

「課長の許可は取ったって…」

「あ、うん。体調悪いみたいだから、帰って休むように言ったの」

あまりにもあっさりと認めたから?

みんなの顔が呆気に取られたような、残念なようなものに変わった。

え!?この反応って、何なの!?

皆がこんな風に思ってるって事は…倉田くん、どんな帰り方したのよ!?

「へぇ…珍しい」

「あんまりそういう素振り見せないやつなのにねぇ」

方々で色んな声が上がる中で、池上くんがぼそりと呟いた。

「鬼の霍乱だ」

自分の発言がよほど面白かったのか、含み笑いを浮かべている。

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