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sugar-holic

第23章 鬼の霍乱

「アンタねぇ…!!」

食って掛かろうとする比呂子さんをなだめると、史華さんが私を見て

「誰?」

…初対面でそれかよっ!!

「松岡です。どうも」

「うちの課長。倉田の上司」

比呂子さんが私の紹介をすると、史華さんはへぇ…と声を漏らした。

そして、私の頭の先から爪先まで、値踏みするように一瞥すると、最後に小さく笑いを浮かべた。

…その視線と笑いは何なの!?

「会社も変わったわね。女でも役付きになれるようになったんだ」

「アンタじゃ一生無理だけどね」

比呂子さんの嫌味も感じてないのか、鼻先で笑うと

「元々そんなもの望んでないし。『仕事が生き甲斐です』なんて女、つまんなくないですか?」

それは、同意を求めてるの?

それとも、ただ単に…バカにしてる?

「で?吉田さん達はトモノリに何の用なの?」

「アンタに許可取らないといけないの!?」

また言い合いになりそうな雰囲気だから、慌てて間に入った。

「倉田くん、具合悪いみたいだから、様子を見に行こうかと!」

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