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sugar-holic

第24章 最後に《倉田side》

眉をひそめて史華を見ると、肩をすくめて

「吉田さんに会ったよ」

吉田さん?誰だ?

「ほら。トモノリと同じ会社の…営業部の行き遅れお局様」

その言い方に小さく吹き出した。

あぁ、比呂子さんの事か。

「アパートの入り口にいたの。相変わらず口うるさいのね」

そりゃあ、お前の辞め方が酷かったからな。

「あんなんじゃ、なかなか結婚出来ないんじゃない?」

くすりと笑う史華に、片側の口の端を歪めると

「結婚は分からんけど、あの人、彼氏いるぞ」

俺の言葉に、史華は目を見開いた。

「そうなの?ね、彼氏ってどんな人?見たことある?」

「岐阜の大学に勤めてるって」

ペットボトルの中身を飲み干すと、史華は興味津々で身を乗り出してきた。

「え?職員?まさか教授!?どうやって知り合ったの?」

「…さぁ」

去年だったか、3人で飲んだことがあったな。

きっかけは小学校の同級生だって聞いたけど、それを史華に言ったらまた何だかんだ言うのは分かってる。

こういう時は、とぼけているに限る。

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