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sugar-holic

第24章 最後に《倉田side》

今日来た目的はそれかよ。

はぁ、とため息が出た。

「今日はいい」

疲れてるって分かってんだろ!?

史華の手を払うと、残念そうな声をあげて

「今日で最後だけど、それでも?」

そう言って首を傾げた。

「最後?」

聞き返した俺に、にっこり笑い返すと

「あたしね、結婚するの」

自慢げに、はっきり言い切った。

「へぇ。誰と?」

「気になる?」

楽しげな口調が面白くない。

気になると言うより、鉢合わせしないために聞きたいだけなんだけどな。

「今通ってる歯医者の先生。去年独立開業した人。結構腕もいいし、儲かってるみたい」

「へぇ。それはそれは。おめでとう」

歯医者か。じゃあよっぽど関わり合いのないヤツだな。

前の時みたいに、同期の同僚だなんてのは本当に勘弁して欲しいし。

内心、胸を撫で下ろしていると、史華がじっと俺の顔を見た。

「だからもう会わないから」

だから最後にヤろうって?

本当にお前は…

そういうオンナだよな。

「分かった」

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