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sugar-holic

第26章 応援するけどな

浅野さんがかけてきた電話のお陰なんだけど。

「まぁまぁ、いいからいいから」

私の否定も聞いてもらえず

「だけどさ、普段の雰囲気にしても、さっきのメールにしても?結構梢ちゃんには素を出してる感じに思えるんだよね~」

そう言って、比呂子さんはお粥を啜った。

「素、ね」

出来ることならば。

他の人みたいにうわべだけの付き合いをしてもらった方が楽だったろうな…。

岐阜に来て、仕事よりも何よりも、倉田くんに振り回されてる。

ただの同僚。仕事仲間。上司と部下。

私達の関係って、それだけなはず…なのに。

お粥を食べ終わって、ごちそうさまと手を合わせた後、

「少なくとも倉田は気にしてると思うけどな」

そんな事を言われても。

そりゃあセックスした相手なんだから、気にするでしょう?

だけど、それを比呂子さんに言うわけにいかないけどね。

苦笑いを浮かべて比呂子さんをかわそうとしてるのに

「梢ちゃんはさ、倉田の事、気にならない?」

気にならない訳がないじゃない!!

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