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sugar-holic

第30章 鈍いにも程がある《倉田side》

ホワイトボードに行き先を書いて、外回りに出かける。

俺が営業部を出るまで、二人の話は続いていて…

女って、こういった話が好きだよな。

エレベーターホールに辿りつくまでに、ミーティングルームの前を通り…

知らず知らずのうちに、早足になっていた事に気付いた。

かち合わないようにか?

何を気にしてるんだか。

自分の行動に苦笑いを浮かべて、駐車場に向かい、車を走らせる。

一時期よりは落ち着いたものの、国体関連以外の仕事も待っていてはくれない。

まぁ、いいさ。

全部完璧にこなしてやる。

訪問予定の二社目までは簡単な確認と、去年もやったイベントの企画依頼を承った。

すべて上手くやり、残るは…浅野社長。

浅野企画の駐車場に車を停めて、はぁ、と息を吐く。

苦手という訳ではないけど…

気を付けておかないと、喰われそうな気がする。

「よし」

小さく気合いを入れて車から降りると、浅野社長のオフィスに向かった。

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