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sugar-holic

第30章 鈍いにも程がある《倉田side》

「お待たせ。悪いねぇ」

そう言って現れた浅野社長の服装を見て、思わず眉を上げてしまう。

ポロシャツにチェックのストレートパンツって。

「クールビズですか?」

仕事ってより、これからゴルフですか?って雰囲気だけどな。

「ははっ。まぁね」

ニヤニヤ笑いながら自分の服を見る社長に、

「それなら女子社員の制服も、もう少し涼しくしてあげればいいじゃないですか?」

「倉田くん、それはある意味セクハラ発言だよ」

浅野社長は口元を歪めて笑うと

「それに冷房対策って膝掛けしたりして機能性を下げるくらいなら、あのままの方が効率がいいって考え方もあるだろう?」

1つ言うと、3倍くらいの勢いで言葉を返してくる。

全く…この人に勝てる気がしない。

「冗談ですよ。本気に受け止めないで下さい」

肩をすくめて軽くかわすと、持ってきた資料を鞄から取り出した。

「前回作って頂いたサンプルですけど」

「ああ。どうだった?」

「社内で検討した結果…」

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