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sugar-holic

第31章 いい加減自覚しろよ

「…っ!」

ドサッ!

反射的に体を竦めると、ベッドの反発で体が浮き沈みした。

「は…」

咄嗟に閉じた目を開いたものの。

何?何が起きてるの?

「全く…何回言えば分かるんですか?」

面白そうに、愉しそうな口調で倉田くんが聞いてくる。

「何回って…何の話よ!?」

ベッドの上で上体を起こして、倉田くんを睨み付ける。

「アンタ、無防備すぎ。いい加減自覚しろよ」

「は…っ!!」

倉田くんに肩を掴まれそうになり、必死で抵抗する。

なのに、いつの間にか。

倉田くんが私の上で馬乗りになり、両手首を片手一本で押さえつけられた。

そんなに筋肉ムキムキな人じゃないのに!

何でこんな力で押さえ付けられるのよ!?

シュル…

不意に衣擦れの音がした。

見上げれば、倉田くんが片手でネクタイを外していて…

その仕草と、冷たい目線に…ゾクンとした。

倉田くんはそんな私を見下ろすと

「そんなに襲って欲しい?」

そう言って、クッ…と短めに笑った。

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