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sugar-holic

第31章 いい加減自覚しろよ

「冗談…でしょ…?」

「冗談でこんなことすると思います?」

目を細くして笑うと、外したネクタイで私の両手首を縛り上げた。

「倉田くん…っ!!」

頭の上で拘束されると、私の顔を覗き込んで

「久々に会ったら、未練でも湧きましたか?」

「未練…?」

「料理作って、やり直したくなったりして」

料理?

強司に、親子丼を作ったことを言ってるの!?

「何言ってるの!?」

強司は純粋に作り方を教えてもらいに来ただけで。

「元サヤに戻らないんですか?」

「戻るわけないでしょ!?」

そもそも、強司には他に結婚したい相手がいるんだから!!

戻るわけも、戻れるわけもない!!

「ちょっと!!ほどいてよ!!」

両手を倉田くんに突き出して、ネクタイを外すようにアピールする。

すると、倉田くんの顔から、笑みが消えた。

私が突きだした手を掴んで、胸元で押さえ込むと

「だったら、これは何だよ!?」

ぐいっと顔を上に向けられた。

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