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sugar-holic

第32章 分からせてやるから

「倉田くん!!」

「はいはい。分かりました」

倉田くんの手が弛んだ…と思ったら、足を左右に広げられた。

「え!?」

足の間に倉田くんが入り込んで、足を閉じられないようにされてしまう。

「倉田くん!?」

「手は離しましたよ?」

両手を広げてひらひらと振って見せる仕草に、遊ばれてる気すらして奥歯を噛み締めた。

「すご…トロトロ」

「やっ…!!見ないで!!」

体をよじっても、倉田くんの押さえから抜け出せない。

倉田くんにとっては、こんなことどうって事でもないんだ。

焦ってるのは私だけ。

倉田くんはいたって普通で…微笑む余裕さえあって…。

「シャツ1枚って…すっげぇエロい」

「そんな感想言われても、全然嬉しくない!!」

そう言って、そっぽを向くと

「褒めてるのに?」

その一言に、無性に泣きたくなる。

私の思いに気付いてない倉田くんは、くっと笑うと、耳元で囁いた。

「すごくキレイ。こういうの、好きです」

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