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sugar-holic

第4章 イライラする《倉田side》

その態度に、思わず掴んだ手に力が入る。

「いたっ!!倉田くん、手!」

「あ、すみません」

力を緩めるけど、手は握ったままで。

困ったような、戸惑ったような顔で、繋いだ手と俺を見てる。

「社長、サプライズ好きな人ですから。大丈夫ですって」

「分かった。分かったから」

俺が手を離すと、急いで自分の胸元に手を引いた。

「で、待ち合わせ場所、何処です?」

「明日、6時に岐阜駅前の『しらかわ』ってお店」

「ふーん、あそこか」

あの店なら、人数増えても対応できるから大丈夫だな。

「じゃあ、今日はどうします?」

「あ…そっか」

もう忘れてるのかよ。…行く気ねぇんだな。

「俺、車なんで。送ります」

「え。いいよ、大丈夫」

「途中、コンビニ寄りますから。食い物買って早く寝てください」

さっさと帰ろうとドアに向かうと、後ろからクスッと笑い声がした。

「何笑ってんですか?行きますよ」

「あ、うん。…はーい」

鞄を持ってこっちに歩いてくる顔は、やっぱり笑っていて…

何か、調子が狂う。

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