テキストサイズ

sugar-holic

第33章 誓い

「アンタが好きだ」

そう言われて。

え?ええっ!?

倉田くんの言った言葉が理解できなくて、目を見開いて倉田くんを見つめた。

「…なんでそういう反応?」

眉をひそめて私を見るその顔は、いつもの倉田くんの表情で…

「嘘だ」

絞り出した声は、情けないほど震えていた。

「嘘?」

「だって…そんな事、今まで一度も…」

「アンタ、好きだって毎日言われたいタイプ?」

軽く首を傾げて、面倒くさそうに訊かないでよ!!

「そう…でもない…けど…」

「だろうな。そうだと思った」

だけど、だからって、いきなり手を出すのもどうかと思うけど!!

「それで?」

それで?

何を聞かれてるのか分からなくて、倉田くんを見返すと

「何か言いたいこと、無いの?」

言いたいこと…?……あ!!

「ティッシュペーパー取ってくれない?」

倉田くんはため息をつくと

「そうじゃなくて…ったく!!」

舌打ちをしながらも、箱ごと取ってくれた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ