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sugar-holic

第33章 誓い

目を閉じると、次長達をお祝いしている皆の歓声と拍手が鳴り響いて…

まるで、自分が祝福されているかのような錯覚に陥ってしまった。

「はい、おめでとう、おめでとう!!…ちょっと長くない!?」

比呂子さんの野次に、ハッと我に返る。

慌てて倉田くんを押し返すと、周りを見回し…

良かった。次長の話か。

自分に言われてる気になって、ホッと胸を撫で下ろすと

「そんな焦らなくても」

笑いを含んだ倉田くんの声が降ってきた。

何でそんなに余裕なのよ!!

「次!私、出番だ!」

私ばっかり惑わされてるようで、腹立ち紛れに倉田くんを押し退けて、ワゴンに手を掛けると

「今の、『誓いのキス』だから」

え…

倉田くんの一言に、足が止まる。

それって…どういう意味…?

「じゃ、そういう事で。出番頑張って」

追い抜き様に肩をポンと叩かれた。

「え…待って…」

服の裾をつかんで引き留めると、振り向いた倉田くんが口角をニッと上げた。

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