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sugar-holic

第33章 誓い

「ち…誓う。誓うから!!」

「そんな言い方かよ」

苦笑いに似た笑いを浮かべて文句を言われた。

「だって…じゃあ……誓います」

その途端、チュッと頬に口付けされた。

「え!?」

「これも『誓いのキス』だろ?」

唖然として見つめると、パッと手を離されて

「はい。じゃ、行ってらっしゃい」

手を振り見送る倉田くんを後にして、慌ててワゴンを押した。

こんなの…ズルい!!

倉田くんにはずーっと翻弄されっぱなしで、良いように踊らされてる気がする。

これは手口だ。

そんなのは分かってる。

問題は…その手口にときめいてしまう心臓。

姿を追ってしまう、この目だ。

考えとは別に、気持ちが先走ってる。

それくらい、倉田くんが…好きなんだ。

棚の裏からワゴンを押して部屋に入る。

進行方向には、携帯で写真を撮られまくって、照れ笑いを浮かべている平谷次長と美帆ちゃん。

幸せそう。

倉田くんと一緒で、こんな風に笑えるかは疑問なんだけど…それでも。

好きになっちゃったんだから仕方ないじゃない!!

「おめでとうございます!!」

にっこり微笑んで、ケーキを運びいれた。


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