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sugar-holic

第33章 誓い

ナイフを二人に手渡すと

「ではお願いします!!写真撮りたい人はどうぞ!!」

そう言って皆の輪の外に出る。

歓声と感嘆の声で騒がしい中

「お疲れ様です」

この声がすぐに聞こえてしまう耳もどうかしてる。

「ありがとう…」

倉田くんを見上げると

え?

ぐいっと手を引かれて、どこかに連れて行かれる。

次長達を取り囲んで、皆が背中を見せている中。

比呂子さんがこっちを見て笑った…ような気がした。

そのまま、さっきワゴンを置いていたバックヤードに連れ込まれると、

「んっ…!」

おもむろに唇を食まれる。

「ちょ…倉田、くん!」

「もう出番終わりでしょう?」

「そうだけど…んっ…」

何度も唇を啄まれ、押し返そうとする力も抜けてしまう。

倉田くんの唇が甘くて…その甘さに溺れてしまう。

「そんな顔するなっての」

「え?」

「このままシたいって顔」

その言葉に顔が熱くなる。

だって…嘘でもないから…。

「…契約破棄する気?」

小首を傾げて笑いを浮かべると、倉田くんが小さく笑った。

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