テキストサイズ

sugar-holic

第5章 気に入ったよ

プイッとそっぽを向いて、生ビールを飲む。

倉田くんに突っ掛かれてる気がするんだけど…何でよ!?

原因に思い当たるものがなくて、そのまま次長たちの話を聞いていた。

いつの間にか、次長の彼女の話から、結婚にテーマが移っていて…

「倉田は、相性のいい人が良かったんだっけ?」

次長が振ると、倉田くんは手を振って

「いや、結婚するなら、今は家庭的な人に憧れますね」

意外と無難そうな答えを返した。

「とりあえず、メシ作るのが上手いとか」

私を見ながら言う、その視線にピンときた。

…分かった。私にイヤミ言ってるんだ。

「うん。家のご飯が美味しいって魅惑的だな」

浅野社長も同意すると、次長が

「倉田も梢さんの料理食べたのか?」

「え?いいえ」

キョトンと聞き返す倉田くんに、次長が笑みを浮かべて

「そりゃあ残念だな。梢さん、料理うまいぞ。確か調理師免許も持ってたよな?」

私が小さく頷くと、浅野社長と倉田くんは驚いていた。

「え。何で知ってんですか!?」

倉田くんが次長に質問した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ