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sugar-holic

第8章 思い出した!!

自分の声に驚いた瞬間。

『なぁ、感じてんだろ?』

『イキたいの?いいよ、イッて』

頭の中で、声がした。

あの日からずっと。

頭の中で響いていた声は…

「思い出した…」

倉田くん、だ。

何でそうなったかは全然分からないけど。

でも…私は…。

「思い出した?本当に?」

「私の部屋の…ソファー…」

たどたどしく言葉を紡ぐと、倉田くんがフッと笑った。

「よく出来ました」

そして、おもむろに、唇で私の首筋を撫でるように伝い

「…っ!!」

ピリッと痛みが走った。

「いたっ!!離して!!」

倉田くんが手を離したので、両腕で自分の体を抱き込んだ。

「何するの!?」

「思い出せたから、ご褒美です」

睨み付ける私の視線なんて気にもしないで、余裕たっぷりに微笑むと

「じゃ、また会社で」

そう言って、私の脇を通り抜けていった。

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