
アクセサリー
第2章 最強タッグ
お腹が減って目が覚めた。
カーテンを閉め切った部屋は
まだ真っ暗で時間を推測するのも難しい
冷え切った部屋でフカフカの羽毛に
薄手のベビードール姿で包まる。
ちょっとした贅沢に浸っていたら
ぐぅぅとおなかが、早く何か入れて!
と悲痛の叫びを上げた。
クーラーをピッと決して
ベビードールのままリビングへ向かった
リビング一面のガラス窓には
カーテンが下りていて、下から
うっすら光がさしていた。
カーテンに向かっていき
端からカーテンを開けて行った
部屋の中が一気に明るくなった
太陽の光が目に沁みる。
こんな家に住めてる事自体、奇跡
なんてしみじみしてたら
後ろからうめき声が聞こえた
「やだぁ…もう朝?早くなぁい?」
ダイニングにある8人掛けの机には
分厚い資料が2.3個と
ノートパソコンが一つ
それをどかっとどかす形で
そうちゃんが机にうつ伏せになってる
こう見えてそうちゃんはちゃんと
仕事をしている。している、というか
家業を手伝っている、が正解だけど。
その家業が桁違いなのだ。
見た目は妖精さんだけど
人の見てない所で尋常じゃないぐらい
働いてる。頑張ってる。
「あんた朝から肌出して日の光に照らされてんじゃないわよ、妖精ごっこか何か?」
尊敬してる、と思った瞬間これ
「あたし天使だから」
そうちゃんが目を見開いた
「いつから天使はビッチな格好になったのよ」
「これは100%シルクなの。ビッチには着こなせないの」
「ふんっ。ビッチも純情も表裏一体みたいなもんよ。エステと美容院予約したから」
「あぁ〜ん、そうちゃんありがとぉお」
私はわざとクネクネして
両手で自分を抱きしめた
「んまっ!その仕草は妖精だけなんだから!」
まじかよ、嘘でしょ、
「へぇ。所で何時に予約した?」
「流すのやーよぉ、ちゃんと突っ込んで」
朝からテンション高すぎない?
「あたいの担当が9時にここにくるわよ」
「なんでうちに来るのよ!もうっ!」
「あたいを誰だと思ってんのよ」
そうちゃんはボンボン気質が
激し過ぎる。
「はいはい、じゃご飯つくってよ」
そうちゃんは勢いよく
椅子から立ち上がった
「あたいに命令するのはあんた、七海だけよ」
「あら、光栄だわ」
私はソファに横たわった。
