歌に載せて
第11章 とまどいながら 2002.02.13
程よく酔いも回ってきて
一旦会を終わろうとする頃
会場のドアが開いた
そこには、髪の色が大人しくなっているもののたしかに
スーツを着込んだ雅紀の姿があった
「もー、雅紀おせぇーよ」
「もう、終わっちまう所だったんだよ」
雅「ゴメンて!
今まで出張行っててぎりぎりだったんだよ」
俺はいざとなるとどこか
顔を合わせづらくて
会場の端の方に移動した
でも、そんなオレの願いは虚しく
雅紀は俺の姿を見つけて近寄って来た
雅「よっ、久しぶり」
翔「おぉ
遅かったな…こないかと思ったよ」
雅「ゴメンゴメン
出張で愛知まで行っててさ」
翔「だったら、疲れてるだろ
無理してこなくても良かったんじゃねぇの」
なんで、俺はこんな言い方しかできないんだ
雅「まぁねー
最初はさ、翔ちゃんの言う通りさ
欠席しようかなと思ってたんだけど…
ある夢みてさ…なんか懐かしくなっちゃって」
翔「へぇー。
奇遇だな、俺も昔の夢っての
見てこようと思ったんだよ」
そうだよ
お前に逢えるかもしれないと思ったから