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歌に載せて

第7章 Cry for you


潤side

日本を発って三日後


プルルルル

智から着信が来た


でも、なんとなく出る気になれないのは



こっちについた翌日に智から連絡があって


その内容は「元気か?」とかそんな当たり障りのないことで



あっちはもう吹っ切れたんだなって思って

ちょっと心がさみしかったから



でも、声が聞くくらいは
許されるんじゃないかと思って
俺は出た




智「もしもし?
もう、出てくれないかと思ったよ」


潤「ごめんごめん
準備してたから


で、なに?」


その後もまた当たり障りのない内容だったけど話していることが嬉しくて


いつの間にかなっていたチャイムの音とかあっちで聞こえるかすかな声とかに気づかなかった



智「ってか、こんなに話といてなんだけど

学校の時間は大丈夫なの?」



潤「あっやば!気づかなかった」



智「そりゃそうだろうな」


あれ、気のせいかな



智「だって…」



今まで携帯から聞こえていたデジタルな音じゃなくて



智「俺が後ろにいるのにも気づかないんだから」


あの声がこんなに近くに聞こえるのは


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