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ガンダムカイザー

第4章 トータスへ

湖から少し離れた辺りで突然爆発が起こって騒がしくなる。どうやら少女たちが乗っていたランドシップ(地上用戦艦)が山賊に襲われているようだ。

付き人たちは少女を護りながら艦に急ぐ。

「オレはこう見えても腕はいいマスターだぜ。罪滅ぼしと名誉挽回のために山賊をやっつけてやる」

ハリーに呼ばれて、盛大に水飛沫をあげて、湖の中からモビルナイトギルが出現した。

山賊たちのモビルナイトは十数機。中にはガンダムタイプもいて、そいつが親玉らしい。

「行くぜ」
ハリーの声に応えてギルの細いゴーグル状の目が光って、湖を飛び越えるほどの大ジャンプをして山賊たちの前に立ちはだかった。

ギルは剣を抜いて山賊たちに挑む。
山賊たちのモビルナイトは、一番多く存在するタイプのザムルと、ヒートロッド(電磁ムチ)を装備したガラドの編隊だ。そして、指揮を取るのは不気味なドクロが印象的なガシャガンダム。

その戦い方は山賊ならでわの荒々しく大胆なものであり、数の多さもあって流石のハリーも苦戦を強いられる。
ザムルはそんなに戦力がないタイプだが、ミサイルポッドや手榴弾を装備してカスタムされている。
その攻撃に気を取られると今度はガラドのヒートロッドに打ちのめされる。

「なかなかやるな坊や。ただのエロガキじゃないってか」
「でも敵は手強いですわ。協力して一緒に戦いましょう」
艦から二機のガンダムタイプのモビルナイトが出てきた。

男のマスター キッドが乗るのが眩い真紅の機体がサンシャインガンダム、女のユウリが乗るのが神秘的な紫の機体ムーンライトガンダムである。

二機のガンダムの加勢によってザムルやガラドは次々と撃破され、戦いはハリーたちに有利になったかのように見える。

「再凶最悪の山賊と恐れられるジギル様の部隊を相手になめた真似をしてくれるじゃねぇか。破壊王と恐れられるガシャガンダムが地獄に案内するぜ」

ガシャガンダムの恐るべき攻撃はハリーたちを戦慄させる。
無数のドクロを召還して、ドクロは噛みついたり、目から怪光線を放ったりして攻撃してくる。

ドクロの攻撃に苦しめられる三機はザムルやガラドの格好の餌食になる。
さすがにまずい状況だ。

ハリーにとっては、マスターになってから初めて感じる敗北への恐怖だった。

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