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ガンダムカイザー

第5章 恋人たち

二人は恋人同士だから戦いの息もピッタリなのだが・・

キッドはユウリを抱き寄せて腰に手を回している。そのままの体制で二人はイチャつきながら戦いの汗を流すためにシャワールームに入って行った。
二人とも女性のシャワールームへ。

「な、なあ・・あれってまずくないか❓いくら恋人同士だからって二人で女性のシャワールームなんて入って」
当然のように女性のシャワールームに入っていく二人の様子にハリーはどぎまぎしている。

そんなハリーを見てセシルは吹き出す。
「女同士なんだから、問題はないと思うわ」

「そっか、女同士か・・・え~っ、女同士~」
美男美女のカップルだと思っていなのに女同士とは、世の中には奇想天外なことがあるものである。

「何なら、覗いて確かめてみる❓」
セシルが悪戯っぽく笑う。

「覗きなんてしないよ。それに・・・」
セシル以外の女性に興味なんてないと言おうとして、ハリーは慌てて言葉を呑み込んだ。

「それに、何❓」
セシルが悪戯っぽくツッコム。

「何でもない、何でもないよ。けっこう大変な戦いだったからギルの様子でも見てこようかな」
ハリーは口笛を吹きながらモビルナイトの格納庫へ向かった。

「ん、もう、バカ」
セシルは頬を赤らめて少し膨れ顔になる。

セシルは生まれた時から巫女としての宿命を背負っていた。普通の女のコとして暮らしてみたいと思うけど、周囲が巫女として崇めるから普通の女のコになんてなれなかった。

そんなセシルにとってハリーは心許せる存在になっていた。
ハリーには巫女なんてことは関係なくて、普通の女のコに接するようにしてくれる。

ハリーが自分に好意をもってくれていることは手に取るように分かる。
普段はクールに決めているハリーは、セシルの前に出ると今みたいにお茶目な面もいっぱい見せてくれる。

不器用なハリーは女のコに想いを告げたりするのは苦手みたいだけど、女のコから言うのははしたないと思っている古風なセシルでもあった。

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