
君は少しも悪くない。たぶん
第5章 100年先の、愛
潤くんに読まれるとか俺今どんな顔してんだろ。
翔さん…
もう、出てってくんないかなぁ
俺の心から
俺は、まだたぶんあなたの事好きなんだよ
でも、あなたはきっと、俺なんか見てない
俺が諦めれば良いんだろうけど
…なんか、引っ掛かる。
今日のあなたの視線。
収録のゲーム中に、コソッとくっついてきたあなた。
いつもより、俺にずっと話を振ってきたあなた。
なんで?
なんでよ。
久しぶりに頭が混乱して、考えを放棄していると、
「ちょっ、ニノ!?」
台所から潤くんが走ってくる。
「どしたの?」
「こっちのセリフだよっ。なんで泣いてんの?」
潤くんからぎゅっと抱き締められて、初めて自分が号泣していたことに、気づく。
ゆっくりと背中を擦ってくれる潤くん。
その温もりが、
その手の広さが、
その包容力が、
俺の涙腺をもっと緩くさせた。
