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君は少しも悪くない。たぶん

第6章 One Step



「んで…?何ですか?」

本題を切り出せない俺に、珍しくニノが口を開いた。

「わかんねぇから。ハッキリ言って下さいよ」

肉が来て、シゲが焼き始める。

「分かった。じゃあ、遠慮なく」

きまずい沈黙が、4人に流れる。

「翔くんと、片つけなよ」


気まずかった空気が、一瞬固まったような気がした。
こうなるから…いやなんだよ。
思わず、隣のシゲのズボンを握りしめていた。
シゲも、手を重ねてくれた。

「じゃあリーダーは、どうやったら片付くと思うの?」

松潤が、ニノの肩をそっと抱き寄せる。

「分かんないけど、…話し合うとか、かなぁ」


松潤が俺を見て、小さく溜め息をついて言った。

「いくら翔くんとニノでも、そんな話題で冷静に話せるわけないでしょ?」


確かに…

俺が黙っていると、どう対応していいか分からないであろうシゲが、皆に焼いた肉を配っている。



「そう…俺さぁ…翔さんときっちり話せる自信ないの。」

ニノが口を開いた。

「話さなきゃいけないんだろうな…って分かってますし、…でもきっと、俺が悪いから」


ニノが俯き加減で鼻をすすった。


ニノ、自分を責めてる。


「ニノさ…なんでそんなに自分責めてんの?」

俺が尋ねると


一瞬の間の後、

「え?」


ニノが、驚いた顔で俺の事をまじまじと見つめた。


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