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君は少しも悪くない。たぶん

第9章 忘れられない



「…翔ちゃん?大丈夫?うなされてたよぉ?」


泥沼から救い出してくれたのは


もう一人の愛しい人の声


「ごめん、雅紀…寝れなかったろ?」


俺を覗きこんだ彼は、心配そうな顔をしていた。


「いや、俺は大丈夫だよ?
でも今日は、ちょっと酷かったからさ。」


この人…
やっぱり好きだ。


自分をなげうって、犠牲にしてまでも

人の心配する所


「ごめん。

ありがとう、雅紀。」


俺の顔を覗きこんでいた彼をぎゅっと抱き寄せれば



パッと明るくなる顔。



「翔ちゃん…寝よ?」


「お望みですか?」

「もっ…バカぁっ!!そーいう意味じゃないしっ!!」




そう。

早く、絶ちきらなければ



さもないと、





コイツまで失ってしまう


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