誰かお願いつかまえて
第1章 私ってやつは
(私、変じゃなかったよね?意識しすぎてなかったよね?)
内心ヒヤヒヤしながら笑顔で返したつもり。
私が大地のことが好きだったことを知るのはごく少数の女子と、大地だけ。
でも仲が良かった璻たちにはバレてるかも…。
「お、料理来たぞ!」
誰かの声で我にかえって運ぶのやら置くのやらを手伝う。
『…あ、私向こう戻ったほうがいいかなー?』
女子の座敷を見るともう盛り上がり始めている。あそこに今から突入するのも気が引けるが、ここにいるとそれはそれで彼女たちの反感を買うことになる。在学中の仕打ちを思い出して、面倒だし戻ろうとしたとき
パシッ
「「どこ行くんだよ?」」
璻と大地に両手首をつかまれた