誰かお願いつかまえて
第6章 ペットでもいいから
―また日が変わって日曜日になっても、俺の心は晴れなかった。
1人で泣いていないだろうか。
そう思っては発信画面を出すものの、電話をする勇気はなかった。
昨日のように出てもらえなかったら…?
アイツの気持ちが1番だ。無理はさせたくない。
でも、明日になる前にどうしても会いたかった。
(…こんなわがままだから俺はガキなのかもな)
何をどうしても岡崎さんのような大人の男にはなれない。
やりきれない気持ちを抱えたまま、気づいたらじきに20時になろうとしていた。
(行くか…)
一目でいいから。
ドア越しに声を聞くだけでもいいから。
お前に会いたいんだ、幸村―――