誰かお願いつかまえて
第7章 家庭崩壊……?
『イタリア行きのこと、止めてくれてありがとうございました!
2人が止めてくれてなかったらイタリアに行くことになってたかも…』
いや、それはないな。柏木さんの嘘っぽいから。
『と、言いたいところですが
実はアレ、嘘だったらしいです……
お騒がせしました』
「…やっぱりな」
川端がため息をついて言った。
なんだ、分かってたのか。
『でも、部長も引き継ぎして行け、みたいな感じでしたし、ここで必要とされてないのかなとか考えてしまって……
2人が私の代わりがいないって、私がいないと困るって言ってくれて救われました』
…俺としては川端に出遅れたのが悔しくてならないがな
『岡崎さん』
「? どうした?」
『私が辛いときにそばにいてくれてありがとうございました。
……す、少しの間意識してしまうこともあるかもしれませんけど、気にしないでください!』
……え、少しの間なのか?