誰かお願いつかまえて
第8章 持つべきものは………
ユズの剣幕に押されながら遼がこの前の同窓会のことと、この前大地が結婚式の報告をしてきたことを話してくれた。
「―なにそいつ!その気もないのにナミに触んないでくれる!?!?」
あー……こんな怒るとは思わなかったな。
遼、びびってるし…
ユズが怒ると手がつけられなくなるの、知らないんだろうな…
『ゆ、ユズ?
私が自意識過剰だっただけだからね?
1回フラれてんだし…』
「もういいから飲みなさい!!」
そう言ってお酒を次々私に持ってきて飲ませる。
あぁ、なんか、どうでもよくなってきたな……
「おい、夏海、そいつかなり酒弱いぞ?」
「そんなの知ってるわよ!!……でも、こうでもしないと…っ」
2人の会話なんてだんだん聞こえなくなっていった――――