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誰かお願いつかまえて

第1章 私ってやつは



ガチャン

鍵を開けて大地を振り返る。

『送ってくれてありがと。お茶でも飲んでいく?』

(これで上がってくれなかったら恥ずかしすぎるな…………
って図々しいか)

「じゃ、少しだけお邪魔する」

(やった!!!!)

今私は絶対変な顔してると思いながら大地を迎え入れた。






「想像通り女らしくない部屋だな」

『うっ…………』

確かに私の部屋はぬいぐるみとかピンクの可愛い雑貨とか置いてない。青が好きだから家具とかも青が多いし、ガチャガチャした飾りもつけたりしない。

「幸村らしい部屋だよな」

『も、もういいでしょ!そこ座ってて』

ソファに大地を座らせてお茶を注いでくる。


『はいどうぞ』

「いただきます」


コツン


大地がカップをローテーブルに置く音が響く。


(静かすぎる!!!!どうしよう緊張してきた………)


「なぁ幸村」

そう言って大地が立ち上がり、正面の私の方に向かってくる。


(え、なになになに!?待って待って心の準備ってものが!!!)

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