テキストサイズ

誰かお願いつかまえて

第9章 女たちの戦い




(まるで、私がお客様を軽んじているような言い方…)

そんなつもりは一切なかったのに、そう決めつけられてしまった。



(………落ち着いて。こんな挑発にのっちゃダメ。

相手の思うつぼだ。)


深く深呼吸をしてから顔を上げて、私は席に戻った。



(絶好の嫌がらせじゃない。想定してなかった自分が悪い。

まさかこんなストレートに仕事の邪魔をしてくるとは思ってなかった……甘かった。)






悔しさに唇をかみしめながら、波香は丁寧に仕事をこなしていった。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ