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誰かお願いつかまえて

第2章 仕事人間



『あーちょっと歌詞につられて泣いちゃったからかな?つい涙腺緩んじゃって……』

「ちょっと?」

「その顔で?」

(元から大した顔じゃないんですが!!!!)

『そう、ちょっと!
ていうか、岡崎さん自分で失礼な発言したってわかってます?』

「いや、だって、なぁ?」

そう言って川端に助けを求める岡崎さん。それに頷く川端。

「いつも化粧してんのか?ってくらい薄化粧のやつがいきなり化粧濃くしたら違和感覚えて当然だろ」

(いや、あなたたち以外気づいてないですが??)

『い、イメチェンしたとか考えなかったわけ?』

とにかく追求されたくないから必死に核心から離す。

「……あのさ、幸村」

珍しく岡崎さんが笑ってない。

(怒ってる、のかな?…)

頭の中でプチパニックを起こして1人で焦っていると、岡崎さんは言った。


「これってプライベートの話だから俺らが踏み込んじゃいけない部分もあると思うんだよ。でもさ、ほっとくと何でも1人でやろうとするだろ、幸村は。

好奇心がないって言ったら嘘になるけど、これでも心配してるんだよ、俺も川端も、な?

だから、言えるようなことであれば言えばいいし、どうしても言えないなら甘えるなりワガママ言うなりしてほしいんだよ」


俯いてしまう私の頭をポンポンしてくれる岡崎さん。

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