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誰かお願いつかまえて

第1章 私ってやつは



『こんばんはー』

「あ、ユッキー!!」

『未来!久しぶりー』

当時一番仲が良く、今でもたまに遊んだりしてる澤崎未来(サワザキミク)が出入り口の近くにいたからその声でみんなすぐに気づいてくれた。

「お、幸村じゃん!」

「なーちゃんだ!ほんとに久しぶり!!」

私の呼ばれ方に統一感がないから説明しておくと、幸村 で ユッキー、もしくは 波香(ナミカ) で なーちゃん。他にもいろいろあるけどだいたいこれかな。

「幸村!こっち来いよ!!」

『はいはーい』

またあとでね、と言って一旦未来のいた女子のグループから抜ける。

向かったのは男子たちの座敷。

私の学校は小規模だったから学年に2クラスしかなく、もはやクラスなど関係なく全体的に仲が良いイメージだ。
なかでも私が当時長い時を過ごしたのは男子たちだった。

「おお!似合わねーカッコしてんな笑」

『うるさい!』

ゲシッとそういったやつを蹴って座敷に上がる。



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