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桜並木を見おろして【ARS・O】

第10章 アトリエ

私が大野さんを好きなこと、アッコさんだけじゃなくタケシさんにもバレてたの?

相葉くんも、『恋人に発展するかも』なんて言うから、ドキッとした。

潤くんも、何かまだ疑ってるみたいだし。

櫻井さんも、私が京都で何かあったと思ってる。

ひょっとして、みんなに私が大野さんを好きだってバレバレなのかな。

恥ずかしい。

必死で隠してたつもりなのに。

「小春ちゃん!」

後ろから声がして、振り向いたら大野さんが走って来た。

「ハァハァ…。ひどいよさっさと帰っちゃって。駅まで送るよ。このあたり夜は暗いから。」

肩で息をしている大野さんの顔をじっとながめた。

口の横にコーヒーがついたままだ。

大丈夫、この人にはバレてない。

一番バレたくないこの人には。

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