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先生…お願い。早く治して・・・

第4章 進美外科

車は正面玄関を通り過ぎ、裏手に向かう。
関係者以外立ち入り禁止の通路の先にもう一つの玄関がある。
一般の患者とすれ違わないように、進美外科の患者のみが行き来出来る入り口だ。

重い足取りで車から降りた私は、宮田と共に中へ入った。
室内はモダンな落ち着いた雰囲気で、
待合室には、芸能人らしき人もいるが、熱のせいかフラフラしてそれどころじゃない…。

そんな私を椅子に座らせ、片足を膝間付き、私の目線に合わせると

「お嬢様はこちらで少々お待ちください。私は手続きをしてまいります。
…。。。お嬢様?大丈夫ですか?」

『…ぅん…。。分かった…。』と力なく答える綾。

ゲホッ、ゲホッ…

「すぐ戻ってきますから…」

後ろ髪をひかれながらも受付へと向かう宮田。

黒のスーツにベストを着た長身の宮田は、モデル顔負けのスタイルとルックスで、受付で立っているだけでも目立つ。

私の耳にも、あの人カッコイイ〜と、こそこそ話す女の人達の声が聞こえる。

でも今の私にはそんなのどうでもいい。
ヤバいよ、フラフラする…

『宮田…』


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