先生…お願い。早く治して・・・
第18章 初めての治療(前編)
「 ちょっと触るよ。」
先生は左胸の膨らみをゆっくりと押した。
『 痛いっ』
痛みで身体をよじった
「ん〜…、やっぱり中は痛いか…」
と先生は独り言の様に呟くと、
「宮田、ごめん、麻酔用意してくれる?」
“ はい”
と返事をすると処置用のワゴンでなにやら準備を始めた。
恐る恐る、処置用のワゴンで準備をする宮田に目を向けると、注射器に薬を入れているのが見えた。
大嫌いな注射器が見え、一気に怖さで青ざめた。
『 ヤダ、やだやだやだやだ…。』
注射は小さな時から大嫌いだった。
それも胸に??
考えただけで怖すぎる…。