先生…お願い。早く治して・・・
第18章 初めての治療(前編)
宮田の方を向いたまま泣いている綾の背中越しに
「ごめんね、、痛かったね。よく頑張った。痛い治療は今ので終わり。あとは痛くないからね。」
『…んっ…んっ…。もう…ヤダ。。っ』
声にならない声しか出てこない
「 胸に溜まってる悪いのを取って、薬入れたら胸は終わりだよ」
『……やだ〜もうやらない〜ッ、怖いよ〜…』
「大丈夫。麻酔頑張ったから、もう痛くないよ。そのまま宮田君の方向いてなさい。すぐ終わるから、ねっ。」
石川に背を向け、宮田の腕の中に顔を埋め、止まらない涙を流し続けた