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先生…お願い。早く治して・・・

第95章 伸先生の再治療②




綾『ん"ぇっ…ック……んぇっ…ック…』


未だ、衝撃的な痛みとその恐怖、そして打った注射による炎症反応も加算され、嗚咽を上げながら泣き喚く



伸はゆっくり針を引き抜くと、脱脂綿で圧迫し患部を止血する



伸「よし、注射は終わったよ!頑張ったね、綾ちゃん。すぐ終わるから、もうちょっとだけ頑張ってな…」



腕を押さえていた司馬先生も、その手を離してくれたし

胸の下に腕を回し入れ、身体を押さえていた石川先生もその力を緩め、今は「よく頑張った」と、身体を優しく摩ってくれている



泣き過ぎてて聞き間違い?



一瞬の間に色んな事が頭を駆け巡った




伸は止血を確認すると、小さなシールを貼り止血を終えた





伸先生は司馬先生が離したその腕を、自らの手で押さえると、止血したばかりの脇の下の所に指を4本当てる



伸「ごめん、ちょっと我慢な…」



身体がビクッと跳ね上がる



綾『っ?!!!!!やだぁーーー!痛いっ!いたい〜離して!!っ…いたいよぉ〜ック…ぅえ〜ん…やだぁ〜いたい〜離して〜やだぁ〜』



注射した所を4本の指で揉み解すかの様に、圧を掛けてゆっくり円を描くように、揉み込んでいく



伸「炎症の残ってる所に注射した薬が行き渡る様に、少し揉み込むからね…ちょっと痛いけど、これで終わりだから、もうちょっとだけ頑張るよ…」



触られるだけでも痛いのに、そこに注射され痛みが何倍にも膨れ上がってる時に、なんで…



綾『痛い〜っ…やめて〜っ!!ちょっとっ…じゃっ…ない〜ック…、やだぁ〜!そこやだぁ〜それやだぁ〜!!!…ック…注射2本だけって…言ったのに〜ッ…!!痛い〜っ!!いたいぃ〜っ…イヤーーーッ!!!先生のうそつき〜!!』



伸先生は顔色一つ変えず、淡々と痛い事をしてくる



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