
先生…お願い。早く治して・・・
第96章 治療を乗り越えた後には…
それから3時間後
朝の9時を回った頃
朝の回診を終えた石川は再びICUの綾の元へと訪れた
綾は石川が来た事にも気付かず、眠っていた
石川はぐっすり眠る綾の顔を見て、ニコッと優しく微笑むと、そっと額に手を当てた
流石にそう簡単に熱は引かないか…
ん"っ………っ………っ…ん…
石川「ごめん、せっかく寝てたのに起こしちゃったな…」
綾『…せんせぇ。。。』
石川「ちょっと熱計るよ?」
ニコッと微笑むと、綾の脇の下に体温計を差し込んだ
ピピピピッと音が鳴り、体温計を抜き取る
38.5℃…
石川「綾、頭痛くない?」
綾『んう…、痛くない…。』
虚で眠そうな目で小さく答えた
石川「本当は解熱剤で熱下げてあげたい所だけど、今熱が高いのは、綾の身体の中で一生懸命に炎症を抑えようと身体が頑張ってる証拠なんだ…。だから熱で身体大変かもしれないけど、薬無しでもう少し頑張れるかな?」
石川の問いに綾は小さく頷いた
石川「よしっ…、じゃぁ今はちょっと起きるの辛そうだから、先生また2時間後位に来るから、その時、診察しよう。」
綾『 診察やだ……したくない…。』
不安そうな顔で、小さく呟いた
石川「大丈夫だよ。何も怖い事ないよ。良いから気にしないで寝なさい。」
先生は綾の頬に優しく手を当て微笑み帰って行った
身体が怠くて、眠い…
綾はすぐにまた眠りについた
