
先生…お願い。早く治して・・・
第32章 俺は気づいてしまった
石川「新田先生、ごめん。点滴入れてくれる?俺、押さえてるから」
新田「あっ、ハイ。いいですよ」
綾『やだ〜点滴しない…グスン…』
石川「点滴しないともっと辛くなるよ。治療より全然痛くないから。」
綾『…ぅっ…うっ…』
石川「泣かないの…。また咳止まらなくなるよ」
そういうと先生はベットの脇に座るとそっと私を抱き寄せぎゅっと抱きしめた。
私も先生の白衣をぎゅっと握り先生の胸に顔を埋めた
新田「直ぐ終わるからね。」
そういうと、先生は手際よく血管を探り当てると
新田「ちょっとチクっとするよ〜」
綾『ん"っ〜イタイ〜』泣
新田「はい、終わり。よく我慢したね」
石川先生は、点滴の痛さと熱でグズる私の背中をポンポンっと優しく叩き、落ち着かせてくれた。
