
先生…お願い。早く治して・・・
第45章 脱走…そして危険な罠
久々にお嬢様に逃げられた…
まだそんなに遠くには行ってないはずだ。
宮田は携帯を取り出し位置を確認した…
この近くだ…
宮田が堤防に着いた時、道路上に落ちている携帯が目に入った…
携帯には以前、私がお嬢様の誕生日に贈ったスワロフスキーのクマのストラップが付いていた…間違いない、お嬢様の携帯だ。
しかし周りを見回してもお嬢様の姿は無い…
宮田は携帯を拾い上げると石川先生からの電話が未だ繋がったままだということに気が付いた…
「もしもし…石川先生…?」
「宮田?綾は?」
石川先生の少し焦った声が聞こえた
「いえ、いません…。」
「あいつ…拐われたかもしれない。」
「え……?」
