
先生…お願い。早く治して・・・
第55章 平気なわけがないだろ!でも俺は医者だから…
私達が治療室から出ると、もう一人、
待合室の患者さんからの熱い視線を集めるイケメンが。
紺色のスーツを纏い立つ宮田は、まるで俳優かモデルの様だ
患者さん達が座るソファーには座らず、椅子から少し離れた所で待っていた宮田は、私達の姿を見るなり、ゆっくりと近寄ってきた…
“先生、ありがとうございました。”
「悪いな…宮田。」
“いいえ、とんでもございません。”
そういうと、石川先生から綾を受け取り抱き抱えた
「綾、また後でな。夜まで少しゆっくり休みなさい。」
『…夜もやるの?絶対やらなきゃダメ?』
潤んだ瞳で石川を見上げた…
石川は綾の頭にポンッと手を置くと
「……そうだな。でも夜は俺がやるから。…あっ!ごめん、俺もう行かないと…」
そう言うと、先生は足早に帰って行った
